ピラフとチャーハンと焼飯とリゾットとパエリアは美味しいお米料理ですが、それぞれ違いがあります。
使用しているお米による違い
まず、ピラフとチャーハンも使っている具材は基本的に同じです。
しかし、チャーハンは炊き上がったお米を使っているのに対し、ピラフは生のお米を使って作ります。
余ったご飯や冷凍ご飯を使ってチャーハンを作ることはありますが、「ご飯が余ったのでピラフを作ろう」とは思わないでしょう。それはピラフが炊き上がったお米ではなく、名前のお米を使うからです。
生のお米をバターやオリーブオイルなどを使って高温で炒め、コンソメスープなどを入れてぐつぐつと炊き上げるのがピラフです。まずはこの違いを確認しておきましょう。
生のお米を使うという点では、リゾットもパエリアも同じです。
お米の違いをまとめると、チャーハンと焼飯は炊き上がったお米を使うのに対し、ピラフ、リゾット、パエリアは生のお米を使って作る。この部分が大きな違いです。
調理方法の違い
生のお米を使ったピラフ、リゾット、パエリアですが調理方法に違いを見つけることができます。
パエリアは専門のパエリア鍋という調理器具を使います。最近では手軽にフライパンでパエリア料理を作ることもできますが、本格的なパエリアを目指すならパエリア鍋の存在は欠かせません。
黄色いサフラン色のご飯を、魚介類の煮汁でぐつぐつと芯が残る具合に炊き上げるのがスペイン発祥の料理、パエリアです。
パエリアの主な具は魚貝類なのに対してピラフは様々な具が使われます。国によってアレンジがされており、日本では海老や鶏肉などの具を用いた洋食としてアレンジされています。カレー粉を入れてカレーピラフにするなど比較的自由度が高い料理です。
リゾットも、ピラフやパエリアと同じように生のお米を炒め、肉や魚介類の煮汁を使って、ぐつぐつ煮ます。しかし、ここでピラフとパエリアのように水分を完全になくすまで炊き上げるのではなく、煮汁を残しスープのようにお米と一緒に味わいます。
リゾットにはピラフにもパエリアにもないスープという要素があります。日本のおじやのイメージを持つといいでしょう。
それに比べて、チャーハンや焼飯は炊いたご飯を使います。別名のようなイメージがありますが、厳密な違いがあります。それは卵を入れるタイミングです。
卵を先に入れるのがチャーハンで、ごはんを先に入れ、卵を後に入れて炒めるのが焼飯です。
素人が作ると、あまり差を見つけることができませんが、中華料理のコックさんが作ると大きな違いになって現れます。焼飯は中国から伝わったチャーハンをアレンジした意味もありますが、卵を入れるタイミングが一番の違いです。
違いポイントまとめ
- チャーハンは炊き上がったお米を使い、卵を先に入れてからご飯を炒めた料理。
- 焼飯は炊き上がったお米を使い、ご飯を先に入れてから卵を入れて炒めた料理。
- ピラフは生のお米を炒めてから、小さめに切った野菜や具と共にブイヨンで炊き上げた料理。
- パエリアは生のお米にサフランを使って、黄色い色をつけて魚介類の煮汁でぐつぐつと芯が残る具合に炊き上げる料理。
- リゾットは生のお米を炒め、肉や魚介類の煮汁と煮てスープと一緒に味わう洋風おじや。