本みりんとみりん風調味料の違い

スーパーにみりんを買いに行くと「本みりん」と「みりん風調味料」の2種類が販売されていますよね。

値段にもかなり差があります。特に料理初心者はどちらを買えばよいのか迷うのではないでしょうか?

両者の違いはどこにあるのかを見ていきましょう。

目次

原料と製造工程の違い

その2種類、「本みりん」と「みりん風調味料」は原料も製造工程も違います。また本みりんは酒類として扱われており、種類もちがうのです。

本みりんはもち米、米麹、アルコール(焼酎)を原料とし、40~60日間熟成させて作られる醸造調味料。アルコール分が14%程度、糖分は40%強含まれています。

アルコール分がかなり高いですよね。これによって酒類に分類され酒税がかかるので、みりん風調味料より価格が高くなっているのです。

一方みりん風調味料は糖類を主原料とし、米や米麹・酸味料調味料などをブレンドして作られます。アルコール分は1%以下で糖分は60%程度含むことが多いようです。

酒税もかからず熟成期間がほとんど必要ないため安価となるんですね。

味と使い方の違い

次は味や使用上の違いについてです。見た目は一見とても良く似ていますが、やはりここでも違いが存在します。

本みりんはアルコール分が高く、アルコールが食材に浸透する際に他の調味料の味をしみ込みやすくする性質があります。味の深みやコクを感じやすいのはこちらが優れていると言えるでしょう。

酒類の特徴でもある魚や肉の生臭さを消す特徴もあります。さらにアルコール糖の作用で荷崩れしにくくなるのも利点です。

みりん風調味料の優れている点は、何といってもその安さでしょう。100円均一でも買えるのは有難いですよね。糖分が高いため、照りやつやもこちらの方が出やすいと言われています。

アルコール分がほぼない為、本みりんのような特性はありませんが、逆にそのまま使用できる強みもあります。合わせ調味料を作る場合、アルコール分を飛ばす必要が無いのでより手軽に使用することが出来るのです。小さいお子さんがいる場合もアルコール分を気にしなくて済むのは助かるかもしれません。

味付けの順番を変える必要がある

ちなみに味付けの順番、いわゆる「料理のさしすせそ」の位置も大きく違ってきます。みりんは酒類なので最初にいれますが、みりん風は味噌の後、最後に加えるんです。やはりアルコールの影響が随所にでてくるのですね。

保存についてもアルコールが高いみりんは常温で冷暗所OKですが、みりん風は冷蔵庫の方が安心ですし保存期間も短くなっています。

違いポイントまとめ

  • 「本みりん」はもち米、米麹、アルコール(焼酎)を原料とした醸造調味料。アルコール分が高いため、食材に他の調味料の味をしみ込みやすくし、味の深みやコクを感じやすい。魚や肉の生臭さを消し、煮崩れしにくくなるのも特徴。酒類に分類されるため味付け時には「料理のさしすせそ」の「さ」で最初に入れます。
  • 「みりん風調味料」は米や米麹・酸味料調味料などをブレンドして作られる。アルコール分が低く糖分が高いため、照りやつやも出やすい。アルコール分が低く、安価で手に入るため小さなお子様がいる家庭に向いている。「料理のさしすせそ」では味噌の後、つまり最後に入れます。

意外と違いの多い本みりんとみりん風調味料。

使用頻度や用途は何かを考慮した上で購入するのが良さそうです。

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